JR北海道の「はまなす」が豪華な観光列車に!
タイ国鉄(SRT)は、新たに豪華列車「SRTロイヤル・ブロッサム」を運行し、ホアヒンをはじめとするタイの人気観光地を巡る旅を提供します。この列車は、日本のJR北海道から譲り受けた車両を丁寧に改装したもので、美しいインテリアと充実した設備が特徴です。
もともと1988年に製造され、札幌と青森を結ぶ夜行急行として2016年まで運行されていた「はまなす」車両を全面リニューアルして誕生し、タイの美しい景色と心温まるおもてなしを楽しめる列車として生まれ変わりました。
ホアヒン、カンチャナブリ、チャチューンサオなどの人気の観光地を巡る観光列車「SRTロイヤル・ブロッサム」は、短い時間で楽しめる日帰り旅行など同日内での往復にぴったりな日帰りルートを運行します。また、企業グループ向けの貸切利用も可能で、主要なフェスティバル期間中には特別運行も予定されています。
SRTは、この新しい列車サービス「SRTロイヤル・ブロッサム」の特別な旅行体験が、タイの大切な観光地と旅行者を結びつける役割を発揮し、国内観光の活性化をさらに促進させていくものと期待しています。
タイの伝統工芸と和風の融合で美しく蘇る
列車のデザインは、美しさと快適さ、エンターテイメントが調和したもので、和風の雰囲気を取り入れたタイの職人技が随所に感じられます。高級感あふれる内装も特徴でソファが配置された広い個室や柔らかな生地を使ったゆったりとしたシートが設けられ、車窓からの景色を楽しむことができます。
列車の名前は、かつての夜行急行が「はまなす」という花の名前が付けられていたことから、タイの国花であり王室の象徴である「ラチャプルック」がシンボルとして使われています。外装はチェリーレッドとゴールドで彩られ、タイの優雅さと文化遺産が感じられます。
観光列車に相応しい装備とエンターテイメント
改装は外装だけでなく内装にも徹底して行われました。新しいベルベット張りのシート、柔らかなLED照明、美しい杉材のアクセントが施されています。広い窓からは美しい景色が楽しめ、空気清浄システムや最新のトイレ設備も完備しています。
技術的な改良も大幅に行われ、ブレーキシステムや車軸の幅調整などが施されました。空調システムのアップグレードや電気システムの効率化も図られ、電気プラグは220ボルトに変換され、便利なUSBポートも設置されています。
異なるニーズに応じてデザインされている客車には、カフェルームやエンターテイメントも用意されており、グループカーや共用座席エリア、ケータリングカーなど、多様な乗客のニーズに応えます。特にグループカーは個室に改装され、パノラマの景色を楽しめる広い窓や、車椅子でも利用しやすい設備が整っています。
タイ国鉄は、残りの車両の改装も進めており、ホアヒンをはじめとする観光目的地にとって、「SRTロイヤル・ブロッサム」の導入は、新たな観光客を呼び込みその魅力をさらに高めるものと期待されています。
画像提供: タイ国鉄(STATE RAILWAY OF THAILAND)